グッズを通じてアーティスト・アスリートをサポートするアーティスト支援業・EC事業・マーケティング・ブランディング・デザイン・企画・制作を行うイノベーション事業・まちつくり事業等を手掛ける株式会社将矢を経営する若手社長の林 伸將氏は、文化プロデューサーの肩書を持つ。起業した当初から、コンサート関連やアーティストの商品を手掛け、2015年には「一般社団法人全国アーティストグッズ協会」を設立し、自ら理事長に就任。グッズ販売でアーティストとファンとのつながりを強め、アーティスト支援に本腰を入れた。
一方、コロナ禍でアーティストも音楽活動、コンサートが次々と中止。この間、一部のアーティストも引退を余儀なくされたことを目の当たりにし、ショックを受けたという。
そこで2024年3月にはアメリカのラスベガスに海外での活躍に意欲的なアーティストやアスリートを応援するための新会社『SAMURAI Base Co』を設立した。新会社は林氏がCEOに、現地で活躍する吉川泰昭氏が執行役の体制で動き出し、支援第1号として3人組の芸人グループ「ビックスモールン」に決まった。アーティストへの支援に熱い想いを抱く、林社長に話を聞いた。
ゼロからのスタートで飛び込み営業をこなす毎日
――まず、起業された時の思いからお願いします。
繊維印刷専門会社に入社し、工場の印刷職人からスタートしました。仕事内容は、印刷、刺繍(ししゅう)、ラインストーンなどの特殊加工、生地の縫製(ほうせい)、生産管理や営業も歴任しました。
この職人の仕事は朝6時から夜中の12時までの激務で大変過酷です。一般的に新人が入社しても3か月は続きないだろうといわれている中、私は7年間勤めあげました。
結婚も4年目に突入し、家族を養う中、これからの生計を立てる方法を模索していましたが、やはり自分は「服をつくること」が好きでしたからこの原点に立ち返って31歳で、2013年に独立起業しました。
当時、アパレル会社がつくっていない服に注目し、居酒屋やスポーツチームのスタッフのTシャツをつくりはじめました。
自分もバイタリティーには自信がありましたので取引先が当初ゼロからのスタートでしたが、30~40社に飛び込み営業を続けていましたね。
――翌年の2014年には法人化され、「株式会社将矢(しょうや)」を立ち上げられましたが、この社名の意味は。
将』は、兵を統率し軍を率いる、長(おさ)を意味し、『矢』は、地域の繁栄を促すための、勢いの証です。「岐阜」という地名は、戦国武将・織田信長が命名し、この地から天下統一事業がスタートしました。
その信長は、鉄砲をいち早く導入し、数々の戦に勝利したイメージがあります。しかし、一方、矢の名手でもありました。
信長が放つ矢は、地域の豊かな未来を願い、数多の困難を切り裂き、まっすぐに時代を射抜いていったことでしょう。
私も信長の意思を継ぎ、この岐阜で豊かで伸びやかな地域をつくりたいという思いがあるのです。
アーティストグッズ通販立ち上げ
――業務の内容は。
将矢設立以降、現在まで、コンサートグッズ、アーティスト商品、企業やスポーツチームのユニフォームやオリジナル商品、ノベルティの開発を手がけています。
2015年には本社に「アーティスト事業部」を、さらにアーティストグッズ通販サイト「casaricoto(カサリコト)」を立ち上げましたがこれはグッズでアーティストを支援する狙いがあります。
――この通販サイトをもっと深堀りしていただけますか。
アーティストと全国のファンをグッズと作品で繋ぐ、次世代型アーティスト応援サイトです。
無料でアーティストのPRができる上に、アーティストグッズ・作品の販売など、ここにしかない多彩なコンテンツでアーティスト活動を応援しています。ここから全国のファンへPRしていくことが可能です。
――同じ時期に一般社団法人全国アーティストグッズ協会も設立されていますね。
2015年に「一般社団法人全国アーティストグッズ協会」も創設し、理事長に就任したんです。アーティストの活動をできるだけ多くの方に知って欲しい、グッズを使い、アーティストとファンの絆を深めたいという思いが強くなり、活動を具現化しました。
知り合いを通じてインディーズバンドが資金面で大変ご苦労されている話をうかがい、一念発起して立ち上げたのです。
ピスネームでアスリートを支援するプロジェクト
本協会では、アーティストやアスリートが世界にチャレンジする支援プロジェクトとして「AID FOR FUTURE ARTIST,ATHLETE・略称AFFA)を推進しています。ピスネームとは、バッグや雑貨などにオリジナルロゴなどを入れるためのタグを指します。
ピスネームが付いたグッズの売上金の一部を支援活動に充て、繊維商品、バッグ、タオルなどの制作時に、このピスネームを付けていただくことで、グッズを購入するファンにも支援の輪を拡げていくことができます。
ピスネームのデザインは2021年3月から約2か月間、全国で公募。グラフィックデザイナーや若手アーティスト、学生などから計545点が集まりました。
最終的に、「AID FOR FUTURE ARTIST,ATHLETE」の頭文字である「A,F,F,A」と上に向かって続いていく矢印をモチーフにデザインし、アーティストの未来を繋いでいくことや、その支えになるということを表現されたグラフィックデザイナー・長田昂大さんの作品に決定しました。長田氏によると、「柱のようにも見えるデザインにすることで、アーティストの未来を繋いでいく柱でありたい、という意味も込めた」とのことです。
今、「AID FOR FUTURE ARTIST,ATHLETE」に賛同し、ピスネームを付けていただけるプロダクション・アーティスト・企業・個人の方を広く募集しています。ご支援いただいた方は、支援者様のご紹介ページに掲載させていただきます。
音楽、絵画、グラフィックなど芸術活動となじみが深い、ファッション業界で、趣旨に賛同してくれる企業や団体、個人にも販売していています。
――最近の動きでは。
2024年 3月2~3日に両国国技館 (東京都墨田区)で開催された日本最大級のギター弾き語りフェス「J-WAVE TOKYO GUITAR JAMBOREE 2024 supported by 奥村組」にcasaricotoとして協賛しました。
加えてグッズの制作でも参加。イラスト半袖Tシャツ(WHITE/BLACK)、イラスト長袖Tシャツ(WHITE/BLACK)にはAFFAのピスネームを付け、多くの方に支援の輪を広げることが出来ました。
ラスベガスに新会社 支援第1号は芸能グループ「ビックスモールン」
――海外にも進出されたようですが。
2024年3月15日に、アメリカのラスベガスに、アーティスト・アスリートが海外へチャレンジするためのサポート拠点として、現地で活躍している吉川泰昭氏とともに新会社『SAMURAI Base Co』を設立しました。
吉川氏は、現地のストリップ通りでのショー出演、新聞コラム出稿など、ラスベガスでの認知度は非常に高い方です。日本人アーティストの支援で知り合い、意気投合し、日本からアメリカへ挑戦しやすい環境を創りたいために立ち上げました。
コロナ禍でアーティスト・アスリートとしてプレイヤーを挫折された方が多くいらっしゃいます。また、活動されるにも資金がないと厳しい環境の方が多い。そこでエンターテイナーの方に私たちでできることで活動を支えたいと思い発足しました。
まず、“ボディーアート”で世界を股にかけて活躍する「ビックスモールン」に、ゲストハウスを用意し滞在費用を全額支援、またTシャツの制作で⽀援を行いました。「ビックスモールン」は、2024年4月には、YouTube再生数が37億再生突破。世界中で再生され続けており現在日本のお笑い芸人再生数ランキング第1位となっています。
これからは起業家の支援も
――これから代表が行いたいことは。
岐阜市とともにスタートアップ支援を展開しています。私が理事をつとめる一般社団法人岐阜みらいポータル協会では、起業を目指す人材・企業・専門家同士のつながりをつくることで、異業態であっても、ともに発展できる環境つくりをサポートしています。もし起業にご興味があれば一度お問い合わせをして欲しいです。
定期的に「起業家交流会」を開催し、起業家同士の交流を深め、岐阜を盛り上げていきたいです。
会社概要
会社名 | 株式会社 将矢 |
代表者 | 林 伸將 |
岐阜本社 | 〒500-8845 岐阜県岐阜市問屋町2丁目11番地 |
TEL/FAX | 058-214-2760 058-263-3149 |
公式HP | https://shouya.co/ |
公式Facebook | https://www.facebook.com/shouya.gifu.tokyo/ |
公式Instagram | https://www.instagram.com/shouya_gifu_tokyo |
関連サイト
- 一般社団法人全日本アーティストグッズ協会
- 公式HP:https://artistgoods.co/
- casaricoto 公式HP:https://casaricoto.jp/
- Instagram https://www.instagram.com/casaricoto.official《@casaricoto.official》
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