【大町市観光協会・長野県】信濃大町は北アルプスと3つの湖の恵みと豊富なアクティビティ体験で人気に

北アルプスを貫き長野から富山へと続く立山黒部アルペンルート

長野県の大町市(以下、信濃大町)は、かつて「塩の道」と呼ばれた千国街道(ちくにかいどう)※の荷継ぎ町として栄えました。

長野県北西部に位置し、西は富山県、北は白馬村と隣接。標高3,000m級の山々が連なる北アルプスと「仁科三湖」と呼ばれる3つの湖の恵みを受け、大自然を肌で感じ、アクティビティ体験の場も多いです。

グルメでも鹿やイノシシなどジビエ料理も味わえるほか、ご飯をダムの堰堤(えんてい)、ルーをダム湖に見立てた「黒部ダムカレー」も人気を集めています。

今回は、大町市観光協会の細川沙也加さんに話をうかがいました。

千国街道・・・長野県松本市から新潟県糸魚川市に至る日本の街道。特に塩の輸送路として古代から重要視された。上杉謙信が宿敵・武田信玄に塩を送る逸話があるがこれは千国街道を通ったとされる。後にこれが「敵に塩を送る」のことわざの語源にもなったという。

一般社団法人大町市観光協会

細川沙也加さん

目次

北アルプスのふもとにあり、目を奪われるほど美しい光景

信濃大町は北アルプスのふもとにあるため、登山客も多い

——まず、信濃大町のご紹介からお願いします。

細川さん

信濃大町は長野県北西部に位置し、西は富山県、北は白馬村と隣接している自然豊かな街です。標高3,000m級の山々が連なる北アルプスのふもとにあり、市内の信濃大町駅でも標高は712mもあります。

四季折々、違った絶景を見ることが出来、春には幻想的な桜、夏には深緑、秋には紅葉、冬には冠雪した北アルプスなど、ほんとうに目を奪われるほどです。北アルプスを貫き長野から富山へと続く「立山黒部アルペンルート」の長野県側の玄関口にもなっており、国内外問わず、たくさんの観光客が訪れます。

また、体験アクティビティも充実しているんです。北アルプスや「仁科三湖」と呼ばれる3つの湖の恵みを受け、夏にはSUPやボート、冬にはスキーやスノーボードなども楽しめます。さらには、北アルプスからの恩恵を受けた清らかでおいしい水から作られる地酒をはじめ、美味しい食べ物がたくさんあるんです。

「世紀の大事業」 黒部ダムなどの見どころ

秋の黒部ダムでの放水

——次は、信濃大町の名所・自然・観光地ではどのような見どころがありますか。

細川さん

「世紀の大事業」と言われ、7年間にも及ぶ難工事の果てに完成した黒部ダム。毎年6月26日から10月15日には観光放水が行われ、その迫力に圧倒されます。放水と同時に、虹がみられることも…。

信濃大町は日本有数の山岳地帯で、初心者や家族連れで気軽に歩けるトレッキングコースから、登山上級者向けのコースまであり、老若男女問わず登山を楽しまれています。北アルプスの山に登るのも、もちろんオススメですが、北アルプスを一望できる里山に登って絶景を眺めながらまったりするのもいいですし、登らなくても、北アルプスの絶景ポイントは市内の至るところにあるんです!!

針ノ木岳(標高:2821m)

折々の季節によりさまざまな風景を見せる「仁科三湖」

透明度抜群の冬の青木湖
細川さん

続いては冒頭、お話しました、「仁科三湖」と呼ばれる3つの湖ですが、それぞれ違った景色、体験を楽しめます。

青木湖は特に透明度バツグンの湖で、SUPなどのアクティビティをはじめ初夏のホタル観賞クルーズも人気です。中綱湖は春にオオヤマザクラが咲き乱れ、湖面に桜が映る様子は多くの方を魅了。木崎湖はSUP、釣りなどの湖上アクティビティ、湖畔キャンプも楽しめます。

市内外から人気が集まる中綱湖
湖上アクティビティ体験もできる木崎湖

史跡・名所など語りつくせぬ見どころを「信濃大町なび」で

雪景色の国宝仁科神明宮
細川さん

今申し上げた以外にも信濃大町の観光スポットはまだまだあります!
国宝仁科神明宮や紅葉の高瀬渓谷や霊松寺など、信濃大町ならではの風景は多くの方魅了しており、歴史好きの方にも高い関心を引き寄せることでしょう。
この記事をご覧になって信濃大町が気になる方はぜひ市の観光情報が詰まった、「信濃大町なび」をご覧ください!

各地に点在し効能豊かな温泉郷

窓から山の風景が見える温泉

——温泉地やご宿泊される場所にも恵まれているとのことですが。

細川さん

信濃大町にはさまざまな温泉郷に恵まれています。源泉かけ流しの秘湯・葛温泉七倉温泉・黒部ダムに近い大町温泉郷やアクセスの良い木崎湖温泉、山あいの美麻温泉金熊温泉など、効能豊かな温泉が点在します。

観光やアクティビティ体験をお楽しみになられた後は、温泉でごゆっくりと疲れを癒やせます。葛温泉では各施設源泉かけ流しを誇り秋には美しい紅葉・冬には雪見風呂も楽しむことができるんです!!

また、各温泉地に旅館やホテル、民宿がありおいしいお料理と温泉を楽しんでいただけ、
特に大町温泉郷には旅館やホテルが立ち並び、黒部ダムへのアクセスも良好です。

秘湯・紅葉の葛温泉

豊かな水に恵まれた、3つの酒蔵がそれぞれの個性を競う

——見所や温泉地にも恵まれていますが、日本酒についてはいかがですか。

細川さん

信濃大町には北アルプスの湧水に恵まれ、たくさんのおいしい食べ物、地酒があります。

まず日本酒からご紹介しますが、信濃大町には、その湧き水で作られる3軒の酒蔵があり、総称で「三蔵」と呼ばれていますので1社ずつご紹介します。まず、「白馬錦酒造株式会社」は、信濃大町の契約栽培米と北アルプスの清冽な水、恵まれた自然環境のもとで酒造りを続けられています。代表銘柄は、「白馬錦」で純米大吟醸、純米吟醸、純米酒などがあるんです。

続いては、「北安醸造株式会社」。西に北アルプス後立山連峰の鹿島槍ヶ岳、爺ヶ岳、蓮華岳の秀峰を望み、それを源とする鹿島川、篭川、高瀬川の合流する「仁科の里」に九十余年の歴史を刻まれ、代表的な銘柄は「北安大國」です。

最後は、「株式会社 市野屋」。「食と共に」をイメージして醸される清酒造りに挑まれており、代表的な銘柄は、「金蘭黒部」です。

また、「信濃大町なび」で「カフェ」で検索していただければお分かりですが、水に恵まれていることもあり、カフェがとても多い町で美味しい水で淹れるコーヒーを是非、味わって欲しいです。

市内にはさまざまな黒部ダムカレーの飲食店が軒を連ねる

黒部ダムカレー

——黒部ダムカレーも人気のようですが。

細川さん

ご飯をダムの堰堤、ルーをダム湖に見立てた「黒部ダムカレー」もぜひ食べていただきたいです。黒部ダムでももちろん、市内の飲食店で、個性豊かなダムカレーを提供しています。

黒部ダムカレーは、日本一の大きさを誇る黒部ダムをモチーフに作られた信濃大町のご当地カレー。立山黒部アルペンルートの長野県側の拠点である扇沢駅「扇沢レストハウス」で昭和40年代からご提供されていた「アーチカレー」がその元祖となっています。

黒部ダムカレーは、市内16店舗黒部ダムレストハウス梓川サービスエリア(下り線)長野県内3店舗のCoCo壱番屋で提供。信濃大町ならではの黒部ダムカレーを是非、ご賞味ください。

——ほかはどのような料理がありますか。

細川さん

市内には、鹿、イノシシなどのジビエ料理が提供されているレストランもあります。

鹿のジビエ料理も人気
細川さん

また、おそばも美味しいです。信濃大町のそばは豊かで清らかな水と、標高の高さから生まれる冷涼な気候で育ちます。観光スポットで有名な中山高原をはじめ、晩夏になると各所のそば畑が白い花を咲かせます。山菜の天ぷらやきのこなど、信州の恵みとともにいただきましょう!

そば処で有名な信濃大町
そばの花

11月4日まで「北アルプス国際芸術祭」を開催

現代アートを展開する舞台芸術祭「北アルプス国際芸術祭」を開催

——9月中旬から大きなイベントが行われていますね。

細川さん

9月13日から11月4日にかけて、3,000m級の峰々が連なる北アルプスに抱かれた、信濃大町を舞台に、「北アルプス国際芸術祭」を開催しています。

この「北アルプス国際芸術祭」、国内外のアーティストによるサイトスペシフィックな現代アートを展開する舞台芸術祭です。このアートを道しるべに、清らかで豊富な雪解け水、凛として澄みわたる空気、豊かな四季の景観、そして風土を表す食文化をご体感ください。

コンセプトは、“水・木・土・空~土地は気配であり、透明度であり、重さなのだ~”であり、今回は11の国と地域から36組のアーティストが参加。
信濃大町の至る所でアートを楽しめますので観光とあわせて是非、お楽しみ下さい。

湖などで水上アクティビティ体験も楽しめる

カヌー体験

——信濃大町はアクティビティ体験ができる場所としても名高いですが。

細川さん

「山」「湖」「川」と自然豊かな信濃大町では、雄大な自然を活かしたアクティビティ体験が楽しめます。

湖畔、温泉付きなどバリエーション豊富なキャンプ場、市内でのサイクリング、湖でのSUPやボートなどの水上アクティビティ、湖や管理釣り場での釣り、渓流釣り、ワカサギ釣り、郷土料理体験、紙すきのほか市内には2ヶ所のスキー場があり、冬は、スキー、スノボなどのウィンタースポーツも楽しめます。

水の学校 SDGs探究学習も実施

——水の学校 SDGs探究学習なども行われているようですね。

細川さん

100年先の未来においても、今と変わらない「水が生まれる信濃大町」を目指しているので、水とエネルギー、そしてSDGsについて学ぶ探究学習プログラムを作成しているんです。

黒部ダムではエネルギー学習を通して、地球温暖化やエネルギー資源の問題を考えるプログラムがあり、黒部川第四発電所(通称:黒四(くろよん))建設の歴史から今となっては当たり前に使える電気のありがたさを改めて学び、黒部ダムの水力発電や関西電力のゼロカーボンへの取り組みを聞いて未来のエネルギーや自分でできるCo2削減などを考えていただきます。

サントリー天然水北アルプス信濃の森工場では、『未来の「水」を考える」』と題して、美味しい天然水を育む森の大切さや水資源豊かな日本も将来的には水リスクと決して無縁ではないことを学び、未来に向けて何ができるのかを考えていただきます。

25件のプログラムはそれぞれ【事前学習】【現地学習】【事後学習】を通して課題と向き合います。学習で得た発見や気づきをより豊かな未来をつくるため考えるきっかけとなって欲しいですね。

信濃大町駅前にビジネスホテル新設など宿泊施設が充実

——現在での訪日外国人・国内での集客は、どのようなことをお考えですか。

細川さん

信濃大町は、標高3,000m級の峰々が連なる北アルプスを貫く世界有数の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」の長野県側入口に位置しており、アルペンルート観光を目的とするインバウンド獲得を目指し、それぞれの事業者や観光団体で誘客プロモーションを実施してきました。

大町温泉郷の宿泊人員はコロナ前と比べ2023年度実績では18万人強で、内訪日外国人は2割弱で、コロナ前と比べ8割程度の回復状況です。

訪日外国人は台湾を中心とするアジアの方が大半を占めますが、駅前にビジネスホテルが新設されたことや、外資系ホテルにリブランドしたホテルもあり、多国籍化が進んでいることが特徴です。

施設概要

名称一般社団法人大町市観光協会
住所〒398-0002 長野県大町市大町3200
TEL0261-22-0190
FAX0261-22-5593
公式HPhttps://kanko-omachi.gr.jp/
公式Facebookhttps://www.facebook.com/omachikanko/
公式Xhttps://twitter.com/omachishikanko
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