【まつうら観光物産協会・長崎県】「アジ」の水揚げ量日本一を誇る松浦市はアジフライの聖地

長崎県松浦市は、「アジ」の水揚げ量日本一を誇る都市であり、市は2019年に「アジフライの聖地」宣言を行い、以降5年を経てアジフライを目当てに行列ができる店舗もあるほどです。

 ほかにも「クロマグロ」「トラフグ」などの誇るべき水産物やメロンや野菜などの農産物も充実。市には鷹島、福島など5つの有人離島があり、豊かな観光資源にも恵まれています。

また、このようなグルメのほかに、歴史的には「元寇」の舞台でもあり、当時の松浦水軍の活躍に思いを馳せるのも松浦市ならではの魅力です。

今回、松浦市のグルメと観光について、一般社団法人まつうら観光物産協会の川上利幸様に話をうかがいました。

一般社団法人まつうら観光物産協会

川上利幸様

目次

豊かな海と山々に囲まれている松浦市

市の北部には玄海灘と伊万里湾があり、海産物に恵まれている

――まず、長崎県の松浦市のご紹介からお願いします。

川上さん

松浦市は長崎県の北部に位置しており、佐賀県の伊万里市に隣接しています。市の北部には玄海灘があり、伊万里湾を抱くような形で離島の鷹島・福島があって、この2つの離島と合併して現在の松浦市が誕生しました。松浦市は陸地と陸地で囲んだ伊万里湾がほぼ同じ面積で、海を有効に活用した産業が盛んなまちです。

「海の武士団」とも呼ばれる松浦党はモンゴルが攻めてきた元寇でも活躍しました。1回目を文永の役(1274年)、2回目を弘安の役(1281年)といいますが、この文永の役から数えて今年で750年を迎えます。これを機会に元寇にゆかりのある松浦市を含めた地域が連携して「元寇所縁(ゆかり)のネットワーク」を構築。松浦市では、子どもたちの交流などさまざまなイベントも開催しています。

元寇の舞台になった鷹島は、元寇から700年以上経った今、遺物の引き揚げや今なお研究が進んでいる。一部は、国史跡指定とされている。

「アジフライの聖地」の宣言 一体なぜ!?

「アジフライ」の聖地の宣言は市長の強い想いから始まった

――次に、松浦市は「アジフライの聖地」として有名ですが。

川上さん

松浦市は、「アジ」の水揚げ量日本一を誇る都市なんです。松浦市の友田吉泰市長が立候補する折に、「アジフライの聖地」を目指すとマニュフェストに記載されました。その背景には、市長就任以前に、別の地域でアジフライを食べたところ、味が全く異なり、松浦市のアジフライが絶品であることに気が付いたのです。

「この美味しい松浦市のアジフライを是非全国の人々に味わって欲しい」という想いから始まり、市長就任後の2019年4月に聖地として宣言、2024年で5年が経ちました。松浦市は、アジの漁場に一番近く、年中新鮮なアジが提供できるまちとアピールしています。

――5年経ちまして宣言の効果のほどはいかがですか。

川上さん

松浦市は、宣言以前は観光地ではありませんでした。今は、土日祝祭日になると、飲食店にアジフライを食べにこられるお客さまがいらっしゃいまして、中には行列のできる飲食店もございます。今は、松浦市に来られてアジフライを食べられている方は、みなさん美味しいとご満足され、地元に帰られています。

「トラフグ」養殖でも生産量日本一

松浦市のトラフグの刺身

――ほかの海産物についても教えてください。

川上さん

「養殖トラフグ」の生産量も日本一です。こちらは高級魚として、全国各地に流通しています。伊万里湾の鷹島が市内でも生産量が多い場所で、老舗旅館もありますので以前から常連のお客さまがご宿泊され、トラフグで舌づつみを打っておられる方がいらっしゃいます。近隣では山口県の旅館からもお声がけもありますので出荷しており、最近では東京でも好評との声が上がっています。

実は長崎県全体で「養殖トラフグ」の生産量は全国シェアが50%を超えています。その中でも松浦市が最も多いのです。透き通った身の歯ごたえと上品な甘さなど、天然物に負けない味わいと、全国的に高い評価を得ています。鷹島は優れた漁場ですが、潮の絶妙な流れにより、最高級の「養殖トラフグ」として全国で認められています。

マグロの解体ショー観光客からの人気が集まる

道の駅「鷹ら島」では本マグロの解体実演ショーを月2回実施
川上さん

また、クロマグロの養殖でも有名です。同じく潮の流れにより、脂が乗り、身が引き締まって美味しいという高い評価を得ています。

長崎県全体が水産県で五島列島でもクロマグロの養殖は行われていますが、松浦市でも順調に生産量を伸ばしています。養殖クロマグロの餌は、主にアジやサバといった生エサが基本で、松浦市には魚市場があるのでその新鮮な生サバを使ってエサを与えられるという好条件もあって、生産量が伸びているんです。

生きたまま豪快に食べる踊り食いでも好評な車エビ

川上さん

続いては車エビの養殖も好評です。風情豊かなもう一つの離島の福島で車エビを養殖しています。生きたまま豪快に食べる踊り食いから、天ぷらに塩焼きと食べ方のバリエーションも豊富です。シーズンは秋の10月から冬の1月です。

――「海の幸」だけではなく「山の幸」も人気があるのではないでしょうか。

川上さん

松浦市には多くの農産品、水産品、加工品があります。果物では、「アールスメロン」「御厨ぶどう」「松浦キンショーメロン」のほか「アスパラガス」や季節の野菜の詰め合わせも人気です。

丹精込めてアールスメロンは贈り物にも最適

1本から1玉しか採らず、丹精込めて作られるメロンは、形の美しさ、高貴な香りと甘さがあって風味豊か。贈り物にもぴったり。

――農産物でいえばお米とお茶も有名ですね。

川上さん

松浦市は棚田がとても多い。海からすぐに山の斜面に入る地形ですから、棚田米は、美味しいと高い評価をいただき、こちらも返礼品としての要望も多いですね。

日本の棚田百選・日本夜景遺産に選ばれた、「土谷棚田(どやたなだ)」という有名な棚田がございますが、ここはコシヒカリという銘柄の米を作っています。収穫の時期はお盆前と他の地方と比較して早いのが特徴です。

松浦産のお茶のペットボトル「松浦のお知家」
川上さん

山間部に入るとお茶の生産に力を入れていますので美味しいお茶もたくさんあります。実は、地元のお茶の生産者・法知園が「松浦のお知家」という松浦産のお茶のペットボトルを開発し、好評販売中です。低温でじっくり抽出したお茶で苦みがありません。

また、松浦市は焼酎では、「まて焼酎 鷹島」をご紹介します。 「マテバシイ」というドングリの一種で造られ、独特の香りのあるまろやかな焼酎です。これは全国的にも珍しい逸品です。

全国的にも珍しい「マテバシイ」で造られる「まて焼酎 鷹島」

――つばき油の名産地でもありますね。

川上さん

長崎県は、五島列島のツバキが有名ですが、前述した離島の福島には、ヤブつばきの群生林がございます。ここは、約5万本のヤブつばきが自生する日本最大級の群生林。2月下旬~3月下旬ごろが見頃です。このヤブつばきを利用して質のいい天然のつばき油を製造しています。

――松浦市がいろいろな名産に恵まれていることが分かりました。また、ふるさと納税の返礼品も多種多様ですね。ここで返礼品についてのアピールをお願いします。

川上さん

松浦市は「海の幸」「山の幸」に恵まれ、いずれも美味です。それをうまく活用して、またそれぞれの生産者が加工され、工夫を凝らし美味しいものを返礼品として提供している点を多くの方に知っていただきたいです。

松浦市のふるさと納税の返礼品にご関心があれば、一度こちらのサイトをご覧になっていただきたいですね。
「ふるさと納税特設サイト 青のまち・松浦市」
https://furusato-matsuura.jp/items/

ふるさと納税の返礼品では「海鮮漬け」が人気

ふるさと納税の返礼品で高い人気を誇る「海鮮漬け」

――最近、返礼品でのトレンドはございますでしょうか。

川上さん

最近は高価格帯よりもお手頃の返礼品をお求めになられる方が多いように感じます。さきほど申し上げた人気の返礼品の事例で申し上げた「海鮮醤油漬け」に人気が集中しているようです。

松浦市の観光の魅力もさまざま

――松浦市では食としても多くの魅力がありますが、観光の魅力としても多いように思われますが。

川上さん

冒頭、申し上げたように元寇で戦場になった場所であり、松浦水軍の歴史を知る絶好の場所であるとともに、アジフライやクロマグロなどのグルメにも大変恵まれている地域です。

これまで紹介して参りました、福島は大変風光明媚な場所で、「土谷棚田」もあります。4月から5月の田植えの時期にかけて、島全体に棚田が多く、水面に映る朝日や夕日を撮影するため、写真愛好家が訪れ、この風景により癒される方も多いです。また、秋の風物詩「土谷棚田の火祭り」の開催時には、観光客でにぎわいます。

秋の風物詩「土谷棚田の火祭り」

――最後に貴協会の今後の方向性について教えてください。

川上さん

特に鷹島や福島の離島では歴史を感じ、風景を楽しんでいただく大きな観光資源です。そして豊かな自然と人情溢れる人たちが醸し出す体験型旅行も大きな魅力です。これに加えて松浦市には美味しいものに恵まれていますので、これらを融合した観光物産に取り組んでいきたいと考えています。

特に、オンリーワン・ナンバーワンの物産品を厳選した松浦市のこれぞという逸品を取り揃えた「松浦の極み」があります。まつうら観光物産協会のホームページの中に「まつうら旬゙旬゙(どきどき)マーケット」というECサイトがありますので、ぜひご覧いただき、そしてご堪能いただけますと幸いです。

これまで説明しました通り、アジ、サバ、トラフグなどを「松浦の極み」として紹介していますが、これからも引き続き松浦の物産をアピールし、更に松浦市の知名度を上げていきたいと思います。

施設概要

名称一般社団法人 まつうら観光物産協会
住所〒859-4501 長崎県松浦市志佐町浦免1038-3
TEL0956-76-8822
FAX0956-76-8834
公式HPhttps://matsuura-guide.com/
公式Facebookhttps://ja-jp.facebook.com/matsuura.guide/
公式Instagramhttps://www.instagram.com/matsuura.no.kankou/
ECサイト「まつうら旬゙旬゙(どきどき)マーケット」https://matsuura-dokidoki.com/
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次