【北海道・層雲峡協会】絶景を満喫しつつ、温泉でのんびりでき、氷瀑まつりのイベントも満載

層雲峡は、北海道上川郡上川町にあり、大雪山系の北側に位置、雄大な峡谷を楽しめ、多数の見どころに恵まれています。特に紅葉の時期はロープウエーから望む雄大な景色を楽しめ、さらには温泉地でのんびり過ごせることで、人気沸騰な観光地です。

これから冬にかけてウィンタースポーツの季節に入りますが、黒岳は、パウダースノーの雪質でスキーには最適。国内外から多くのスキープレーヤーが訪れ、5月のゴールデンウィークまでスキーを楽しめます。

日本の滝百選にも入っている「銀河・流星の滝」、柱状節理の岩壁が並ぶ「大函」(おおばこ)など個別の観光スポットも豊富です。また、これから北海道冬の三大まつりの一つである「層雲峡温泉氷瀑まつり」というイベントも控えています。

今回は、層雲峡観光協会の浅野洋平氏に、上川町や層雲峡の見どころやイベントなどについて話をうかがいました。

層雲峡観光協会

浅野洋平さん

目次

黒岳のふもと位置する峡谷

秋の黒岳

――まず、北海道上川郡上川町にある峡谷「層雲峡」とその周辺についてのご紹介をお願いします。

浅野洋平氏

層雲峡は北海道のほぼ中央に位置し、2,000m級の山々が連なる大雪山国立公園にそびえる、黒岳のふもとに位置する峡谷。札幌市からクルマで3時間、旭川市からクルマで1時間半の好立地です。

石狩川を挟み約24 kmの断崖絶壁が続き、黒岳山麓にある層雲峡温泉は大型ホテルなどが立ち並ぶ北海道有数の規模を誇る温泉街で、層雲峡や大雪山観光の中心地に位置します。温泉街ですが本州の方が想像するような広い温泉街ではなく、ヨーロッパのスイスやカナダのような山岳リゾートに近いです。

こちらには山登り、自然での観光、純粋に温泉を楽しまれる方と多くの目的で観光客がいらっしゃいます。また、お客さまの中には趣味がカメラの方も多く、層雲峡ならではの大自然や動物の営みなどの撮影に熱心な方がとても多いです。

層雲峡の温泉は、「湯冷めがしにくい」との声

宿泊施設の露天風呂
浅野氏

泉質は本当にさまざまです。単純泉、低張性アルカリ性高温泉、単純硫黄泉などがあります。それぞれのホテルやお宿によって泉質は異なり、一概には申し上げられません。お客さまの感想では、「温泉であったまったけれど湯冷めしにくいね」との感想をいただいています。温泉の色も施設によって白い湯、透明な湯とこちらもさまざまです。

周辺には温泉街が100年以上の歴史を持つホテルやお宿さんがあり、また近隣には、日本の滝百選にも入っている「銀河・流星の滝」は大きな見どころです。

四季によって体験も異なります。春では、春には雪解け水が流れ込む湿地にミズバショウ、夏には高山植物が咲き誇る中での頂上散策、秋風が心地よく吹き抜ける季節では、日本一早い紅葉の美しさは華やかに彩りを広げます。毎年冬に行われる北海道冬の三大まつりの一つが層雲峡温泉氷瀑まつりで、ぜひお越しになって欲しいです。層雲峡には多くの見どころがありますので個別にご説明したいと思います。

日本の滝百選の一つ「銀河・流星の滝」など見どころ満載!!

日本の滝百選の一つである「銀河・流星の滝」

――それでは個別での見どころを教えてください。

浅野氏

「銀河・流星の滝」の「銀河の滝」が120m、「流星の滝」は、80mと落差の大きさが魅力的で、雪解けの時期は水が多く迫力も大きく、冬の時期は凍るのです。

特に「銀河の滝」は高いため、冬の滝を登るアイスクライミングというアクティビティを行う方もいらっしゃいます。近くに広い駐車場があり、駐車場からも「銀河・流星の滝」を見られますので、どなたでも観光ができる名所です。アイスクライミングを趣味とされる方はそれほど多くはないのですが、趣味とされる方は一定数いらっしゃいます。

次に屏風のような幅広い柱状節理のきれいにみられる岩壁が並ぶ「大函」(おおばこ)。「小函」(こばこ)もありますが、ここの遊歩道は残念ですが、落石の危険があるため通行禁止です。

屏風のような幅広い柱状節理の岩壁が並ぶ「大函」

国内外からスキーヤーが集まる黒岳

――先ほどのお話にありました、黒岳はかなりスキー場だけではなくさまざまな季節で人気を集めているようですね。

浅野氏

黒岳の冬はスキー場になり、ロープ―ウェイもあり、タイミングが合えば雲海※を楽しめます。ロープ―ウェイで5合目まで、7合目まではリフトで登ることが可能ですので、登山しなくも楽しめます。もし頂上まで登れば、周辺に遮るものがなく、360のパノラマは感動に浸れるでしょう。北海道の山は本州と比較して、なだらかな形状が多いことから、女性のような山に例えられます。

※雲海・・・山や航空機など高度の高い位置から見下ろしたとき、雲が広々と海のようにひろがって見えるようす。

黒岳ロープ―ウェイ。タイミングが合えば感動を呼び起こす雲海も見られる
浅野氏

北海道の先住民族のアイヌ民族は、大雪山のことを「カムイミンタラ」と呼び、これはアイヌ語で「神々が遊ぶ庭」ということです。最初に大雪山や層雲峡を発見したアイヌ民族ですが、彼らはそのように呼んだようです。恐らく、大雪山、黒岳、層雲峡はアイヌ民族にとって生活の一部だったのでしょう。

パウダースノーの雪質で人気が集まる黒岳のスキー場
浅野氏

黒岳は雪量にもよりますが5月のゴールデンウィークまでスキーを楽しめますから、北海道の中でも最後までプレーできるスキー場です。先ほど説明した、リフトですがその下を滑ります。北海道の中でも雪質が良好なパウダースノーですが、良好な雪質を目指して全国はいうにおよばず、訪日外国人の方も黒岳でスキーをプレーされています。

大雪山付近でラフティング
浅野氏

逆に春から秋にかけては、場所は石狩川の源流付近に移りますが、ラフティングもできます。大雪山は一つの山ではなくさまざまな山の総称です。ですからいろんな登山を楽しめ、山の頂上から別の頂上へと登り、キャンプ、雪の上をスノーモービルなど多様なアクティビティ体験ができます。

日本一早い紅葉を見られる層雲峡 「赤岳銀泉台」が人気スポット

人生で一度は見てみたい「赤岳銀泉台」の紅葉

――ほかの名所はいかがですか。

浅野氏

紅葉で有名な「赤岳銀泉台」(あかだけぎんせんだい)、大小10の沼を散策する1周約4時間のコースの「高原温泉沼巡りコース」もございます。次に施設では、上川駅周辺にあり、氷と寒さをテーマにした体験美術館「アイスパビリオン」は、大きな氷の柱が林立し、最低マイナス41度の世界を体験できます。

氷と寒さをテーマにした体験美術館「アイスパビリオン」
浅野氏

未来型公民館の「大雪かみかわ ヌクモ」は、チームラボインテグレート株式会社(旧: チームラボキッズ株式会社)の協力を得て設立した施設。子どもが走り回れるフリースペースと大雪山をイメージした傾斜を滑り、自分の描いた絵がチームラボによる全国唯一の「あそぶ!天才プログラミング」で動き出すプレイルームなど、天候を気にせず遊べます。

「大雪 森のガーデン」は冬ではウィンターアクティビティも楽しめる
浅野氏

色彩豊かな「森の花園」、樹木や山野草に癒される「森の迎賓館」とその奥に緑あふれる「遊びの森」の3つのエリアで構成された庭が広がる「大雪 森のガーデン」は、四季折々の草花が咲き誇り、冬にはウィンターアクティビティができます。

絶品の味 地元上川大雪酒造の日本酒

上川大雪酒造は、新宿高島屋の「北の大地を醸すSAKE」に出店。「上川大雪」「十勝」に加え、新ブランド「Niptay」「Enjoy日本酒Smile」を出品した

――美味しい水があるところには、美味しい日本酒もあるとうかがっています。上川町には酒蔵はありますでしょうか。

浅野氏

上川大雪酒造株式会社という有名な酒蔵があります。上川町は、良質な水と酒米に恵まれているので美味しい日本酒を造られています。代表の方がとても意欲的で味にこだわり、飛行機のファーストクラスで提供されるような日本酒に成長されました。

上川町の「緑丘蔵」からスタートされ、2020年には十勝・帯広畜産大学キャンパス内の「碧雲蔵」、2021年に函館市の「五稜乃蔵」を創設。北海道産100%の契約生産者の酒造好適米を原料に広大な北海道の美味しい水と空気の違いを感じる地酒です。

地域で愛される、地域の根ざした酒造りに挑んでいます。オンラインでも購入できますが、地元を訪問しないと購入できない日本酒や、上川町内限定のラベルを張った日本酒もあり、観光面でもご協力いただいていることはありがたいことです。

1月25日から3月9日まで第50回目の「層雲峡温泉氷瀑まつり」を開催

第50回目を迎える「層雲峡温泉氷瀑まつり」

――これから層雲峡温泉氷瀑まつりという大きなイベントを控えていますね。

浅野氏

寒さを利用して、氷で建設された造形物、建造物、オブジェ、ステージ、氷柱などが一挙に集まり、夜には七色の光で大変幻想的にライトアップされるイベントで、このイベントを目当てに多くの方がいらっしゃいます。

おかげさまで50回目の節目を迎えることとなりました。期間中はステージ上でさまざまなイベントが行われ、打ち上がる花火が極寒の夜空を美しく彩ります。他、大人も子どももチューブスライダーで楽しめます。氷で作った椅子やテーブルを備えた「北の氷酒場」も2023年から復活し、巨大な氷瀑の中でお酒も飲むという不思議な雰囲気も味わえます。「北の氷酒場」では上川大雪酒造の日本酒や温かい飲み物が欲しいというオーダーもありますのでココアを用意する予定です。

上川町ラーメン日本一の会とは!?

上川ラーメン

――グルメについてはいかがでしょうか。

浅野氏

上川町ではそば、大豆、もち米を多く生産しています。

グルメでいえばラーメンです。上川町人口比のラーメン店舗数が町民600人強あたり1店舗と非常に多く、店舗によっては一日200杯前後も出る事もあり、ラーメン好きな方多い地域です。今や上川ラーメンは、ご当地ラーメンに成長しています。実際にラーメン好きな方は、上川ラーメンのリピーターになっていただくことも多いです。そこで上川町ラーメン日本一の会を結成。

ちなみに、上川町ラーメン日本一の会では町外へのPRを内外で行い、同じ製麺所の麺を使用していることが特徴です。この会を設立した経緯は、もともとラーメン店が多い上川町ですが、お客さまから本当に美味しいと評価いただいたことで、ラーメンでの町おこしにチャレンジされました。共同でラーメンを研究されたり、イベントを開催されたりしています。

――最後、貴協会の今後の方針を教えてください。

浅野氏

層雲峡もコロナ禍以前と比較すると、観光客の方々が戻られてきて、地域の観光業の回復に手ごたえを感じています。今、観光事業者の方々もお客さまのご対応で忙しい日々を送っています。そこで働き手不足はかなり深刻ですので、その点を改善し、より多くのお客さまに来ていただくようプロモーションを行いたいです。

施設概要

名称層雲峡観光協会
住所〒078-1741
北海道上川郡上川町中央町605番地 森のテラスヌプリ
TEL01658-2-1811
FAX01658-2-1903
公式HPhttps://sounkyo.net/
公式Facebookhttps://www.facebook.com/sounkyo.onsen
公式Xhttps://twitter.com/souunkyou
公式Instagramhttps://www.instagram.com/sounkyo_onsen/
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